つぶやきといふ名のぼやき
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新たな人員がやつてきた。
それも一人などではない。 なのにちぃとも仕事は楽にならない。 それどころか日々帰宅時間が遅くなつてゐる。 なにかがをかしい。 PR
楽にならざり我が仕事。
をかしいなぁ。人員は増えてるんだがなぁ。 そんなわけでぢつと手を見る。 んなことしてるんだつたら働け、ヲレ。
いや、まぁ原因は寝不足とかさういふところにあるんだらうが。
編み始めて少しは気持ちが前向きになつたと思つたんぢやがのう。 といふわけで靴下を編んでゐる。 編んでるとほつとするね。 つかの間の安堵ぢやがね。
作ること、かのう。
絵を描くことだつたり編むことだつたり結ぶことだつたり紡ぐことだつたり…… あるいはweblogを更新することだつたり。 それがやつがれにとつての「岩」な気がする。 もうやつがれの壺には入らないけれど。
綱豊卿は好きな芝居だが、年々お喜世の衣装が安つぽくぺらぺらと見えるのが気になつてゐた。まぁこの傾向はこの芝居のこの役に限らないのだが。
しかし今回、それがまつたく気にならない。お喜世の衣装はいつもとかはらぬ橙と緑が主な色合ひなのだが、全然安つぽく見えないのである。それどころか常に比べてどことなく品がある。 むー。 また綱豊卿の出の衣装も、アップルグリーンとでも呼びたいやうな色で、個人的にはまちつと渋い色が好みなのだが、これが松嶋屋にはよくうつつてゐたやうに思ふ。 衣装ひとつとつてもおもしろいのう。
芝居に出る小悪党はあまり好かぬが、なぜだか道玄だけは憎めない。
今まで見た道玄はみなほどがよかつたからだらう。 高麗屋で見るのは二度目だが、とぼけた感じがよい。今日はすこしやりすぎたところも見受けられたが、まだ上演回数も少ないし、手探りの部分もあらう。 松嶋屋のお兼は、あまりいやらしい感じのないところがおもしろい。強尽な感じもない。「なんか、かういふおばさん、ゐるよなあ」といつたところ。 播磨屋やよし。
新作なのに新作のやうには見えない。
さうふのがいいんぢやないか。 新作歌舞伎はやたらと客席の照明を落とすが、今回はさういふこともなく。 閻魔大王が大名(たのうだお方)で赤鬼青鬼はそれぞれ太郎冠者次郎冠者といふのもおもしろい。 閻魔と政頼の感想ハそんなところかの。
ものの道理のわからないやうな子供を出すことの是非はあると思ふ。「今の歌舞伎座もいつどうなるかわからない」といふ気持ちもわからないではない。
しかしなぁ。 今日はまぁなんとかなつてゐたから不問に処すか。 しかし新感線のときはその声のよさは無類だが、芝居になるとだめだなぁ、高麗屋。まちつと鍛えないと。
夜鷹みたやうか?
でも道行なんかでやつてるよね。 ちよいと端を銜へたりしていいんぢやが。 だけど落ちやすいよね。 輿三郎や治兵衛みたやうなほつかむりもいいなあ。 といふわけで、手ぬぐひが好きなのぢやつた。 なぜか千鳥と波の模様が異様に好きで、それぞれちがつた柄を三種類くらゐ使つてゐる。 千鳥、かはいいよね。
「どれだけ読めば気が済むの?」を読んだ。
ふだんあまり本を読まないやつがれだが。 「そんなに読んでどうするの?」を読んだときにも思つたんだが、世の中にあふれるおもしろい本を知らずに自分は日々生きてゐるのだらうかといふ気分になつた。 まぁ柴田くんと同じでこの著者は本の筋書きを紹介するのに長けてゐるといふ話もあるのだが。 だつて「この本、おもしろさう」と思つて読んだら退屈で退屈でしかたのなかつたことがあるからね。 まぁ、「おもしろいことおもしろいこと」と楽しめるのも才能といふことなのだらう。 |
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